* ドローンテロ対策の最前線〜大規模警備の視点から *

電気評論9月号(2019)の「イベントを支える様々な技術」に掲載された、約1万字の記事です。

 

 警戒エリアの遥か彼方から、精密に無線誘導されて飛来したドローンが、夜の闇に紛れて要所・要人目掛けて突入。これは正に、警備実施上の悪夢です。しかし、近年の無線技術の進歩発展は、ドローンによるテロ攻撃の脅威を著しく増大し、このような悪夢を現実化しています。

 そこで、昨年の韓国平昌オリンピック・パラリンピックや英国ロイヤルウェディングでは、ドローンテロを防ぐため、飛来をレーダーで探知して、突入を電波妨害で阻止するなどの対策を講じています。また、昨年暮には英国のガトウィック国際空港に複数のドローンが昼夜にわたって侵入を繰り返したため、空港が2日間近く閉鎖される事案が発生しましたが、この際には、英国陸軍が保有する守備範囲が数kmに及ぶドローン対策機器を空港に投入して、ドローンの侵入を阻止しています。

 わが国ではこれから来年にかけて、ラグビーワールドカップ、天皇陛下即位の礼正殿の儀とパレード、オリンピック・パラリンピック東京大会など、大規模イベントが予定されています。いずれも、ドローンテロ対策が欠かせないため、大規模警備の視点から、その最前線を紹介します。